越谷の平屋
埼玉県越谷市にある平屋の住宅です。もともと畑であった土地をご両親から譲り受けた共働きの若い御夫婦。「戸建住宅をマンションのように暮らす」をコンセプトに設計を進めていきました。忙しい時間帯にあわせたキッチンを中心に回遊できる合理的な家事動線、コンパクトな家でありながらも深い軒下や縁側などがあり、平屋ならではのゆとりのあるプラン構成となっています。建物の性能は2020年の基準をもとに断熱、気密性能を確保し、内部の温熱環境を一定に保つための性能を有するとともに、土地のもつ環境的特徴を考慮し、第1種換気・空調計画を提案させていただきました。
地域柄、夏の日射が厳しいため暑さ対策をしたい。もともと畑だったところに建てるので、巻き上ががる土埃などが家の中に入るのが心配。夫婦ともに花粉症なのであまり窓を開けたくない。
夫婦共働きなので家事はできるだけ合理的に行いたい。収納を多くとりたい。将来の子ども部屋と田舎のご両親が泊まれる部屋があるとよい。平屋の住宅に住むのが夢だった。
ご面談、作品集などを見て気に入っていただきました。断熱や気密の知識が豊富で、設計した具体的な事例も多かったことが決め手となったそうです。
強風や砂埃、御夫婦ともに花粉症であることから、あまり窓を開ける生活ではないことが予想された。そこで、建物の断熱と気密性を高めた上で、第1種の機械換気方式(全館空調方式)を採用することにしました。構造、断熱ともにSW(スーパーウォール)工法を採用し、完成時の気密測定ではC値0.5という気密性能を達成しています。この場所で暮らすためには最低限必要な性能であったと思います。外部に設置された木製のフェンスは近隣からの目隠しと、強風による土埃をガードするための防護柵としての役割を同時に果たしています。